青森 2017夏 -4日目 三内丸山遺跡と青森県立美術館-
青森帰省3日目の続き.
8月17日,青森での4日目は昼過ぎに起きた.
寝ぼけ眼で朝食兼昼食を頂きながら,さて今日はどうしようかと耽る.
明日は昼には青森を発って東京に帰らなければならない.
丸一日使えるのは今日が最後.
ぼんやりと,三内丸山方面に足を伸ばそうかと思っていた.
三内丸山遺跡にはもう10年近く行っていない.
小学生の頃に,夏休みの自由研究で縄文文化についていろいろ調べたのを覚えている.
石を削って勾玉も作った.懐かしい.
すぐ近くの県立美術館は,つい去年も行ったが,あそこは実にいい.今回も入ろう.
予定をひとまず決めて,出かける準備を済ませる.
駅前を目指す.
駅前の観光案内所で,三内丸山遺跡行きのバスの時刻を尋ねると,まだ少し時間があるらしい.
何もすることがないので,駅前をぶらつく.
そういえば,東京の中央高速にもインプラントの目立つ看板があったような.
スタバやマツモトキヨシなんかが入っていて,青森滞在時はよく利用する.お土産も豊富.
駅から見える右の高い建物は,アウガ.
少し前に,財政難のため,1~4階の商業施設がもぬけの殻となってしまった.
現在は地下の新鮮市場と上の階に図書館,市民施設を残し,ひっそりと佇んでいる.
駅舎に入ってみる.
左上はかつての津軽海峡線.
もう使われることはないだろう.
駅舎から出る.
そろそろ出発時刻だ.もうバスが停まっていた.
停留所から三内丸山遺跡行きのバスに乗り込む.
30分弱で三内丸山遺跡に到着.
昔来たはずなのに,何も覚えていない.入り口こんなだったっけ.
早速,建物に入る.
ここでもねぶたがお出迎え.
ちなみに,三内丸山遺跡は入場無料.
教科書に載るレベルの遺跡がタダとは,逆に申し訳なくなってくる.
今入った建物は『縄文時遊館』と呼ばれ,この建物を経由して,遺跡見学へと向かう.
少し進むと,このような光景が広がる.
これに関しては,ばっちり記憶に残っていた.
この光景は,忘れるほうが難しい.特徴的な6つの柱は,背が伸びたからか,昔よりも少しだけ小さく見えた.
この大型掘立柱建物は,実は東北新幹線の中から一瞬だけ見ることができる.
東京からの下りはやぶさに乗ったとき,気付いた.
それでも,近くで見るととんでもない大きさだ.
大型竪穴住居は,内部にも入ることができる.
昔は,この大型竪穴住居の中の臭いが苦手で,ずっといると頭が痛くなった記憶があったのだが,今もそれは変わらなかった.
当時はガイドの方に解説をしてもらっていて,この建物に入った時は早く終わらないかなと感じたのだった.
今となってはそれも懐かしく思える.
土器などの生活廃棄物を捨てていた場所.
ここに大型掘立柱建物が立っていた.
当時の一般的な住居.地面と同化して草花が生えていた.神秘的.
こちらも中にはいることができる.
遺跡全体は,軽く見るだけで1時間はかかる.
私の場合は,1時間半かかった.
もっとゆっくり見たかったのだが,県立美術館も見たかったので見学もそこそこにして切り上げた.
昼過ぎから行動してしまったことが悔やまれる.早起きは三文の徳である.
時間に余裕を持って訪れることをおすすめする.
このあとは,三内丸山遺跡から歩いてすぐの,青森県立美術館に訪れた.
私は奈良美智の作品が好きなので,青森に来ると毎回,県美に訪れている.
基本的に美術館なので,写真撮影はNG.
この奈良美智『あおもり犬』は例外的に撮影OKなので,載せることとする.
奈良美智をはじめ,板画で有名な棟方志功やウルトラマンのデザインを手掛けた成田亨など,青森ゆかりの芸術家の作品が多く展示されている.
他にも,シャガールの『アレコ』が有名で,私も気に入っている.
全4作品からなる『アレコ』のうち,県美で常設されているのは第1,2,4幕なのだが,今年の4月25日から,第3幕をアメリカの美術館から借用して展示している.
前回訪れた時にはまだ見ることができなかったので,今回ようやく見ることができたのだ.
第3幕の借用は2021年3月までを予定しているらしいので,まだ何回か鑑賞の機会はありそう.
結局,2時間以上,美術館にいた.何回来てもいい.また来よう.
帰りも同様に,バスで帰宅した.
三内丸山遺跡の停留所まで戻らずとも,県立美術館のすぐ近くにも停留所があるため,アクセスも良好だ.
これにて,青森帰省4日目を終えた.あとは明日,東京に戻るのみ.
昔は,東京から青森に帰るのがめんどくさくて,かなわなかった.
それでも,青森から東京に戻るとき,若干の寂しさは感じていた.
今もそれは変わらない.なんとなく帰りたくない気分で1日を終えた.
以上.