母校の小学校
ちょっと前の選挙のときのこと。
投票所が家からほど近い小学校、我が母校であった。
当日は台風が迫る夕方で、強い雨が降っていた。
わずかの道のりを傘を差して歩き、かつての通学路を懐かしむ暇もなく正門に到着した。
正門から校舎に入り、教員用の昇降口を抜け、再び外に出てから、児童用の昇降口に入る。
受付で手続きを済ませ、小学1年生か2年生の頃の教室を横目に、投票が行われている家庭科室に入る。
成人してからこの校舎に入るのは2度めか3度めか。
6年間、毎日通った校舎は、ミニチュアみたいで、数度入っただけじゃ全然慣れなかった。
数分で投票を終え、右手に校長室と職員室、左手に給食室のある通路を歩いて出口に向かう。
ふと気になって、職員室前に貼られた掲示を見てみた。
学校だよりや保健室からのお知らせなどと共に、クラスごとの様子を知らせた藁半紙が貼られていた。
それは、全部で6枚だった。
各学年1クラスずつしかなかった。
私の頃は、たしか12枚はあったはずだ。
各学年2クラスずつあって、12枚。
つまりは、児童数が半分になっていた。
なんていうか、これを見て、子供が少ない世の中だって変に実感してしまった。
下駄箱の上履きの数が、校舎を急に、割に大きく見せた。