にひるなにっき

気の向くままに、気の向かないままに。

2017夏 新潟より“SLばんえつ物語号”にて会津若松を目指す

9月9日,朝7時過ぎ.

私は新潟県新潟市中央区新潟駅にいた.

 

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朝,新潟駅にて

 

8月下旬から東京に帰っていない.

8月14日から18日まで青森に帰省していた私は,東京で19日,20日と僅かな時を過ごし,翌日,再び東京を出た.

8月21日は仙台,22日は山形,23日は新潟と点々とし,そして24日から翌月8日まで,新潟のとある自動車学校で免許取得のため合宿をしていた.

大学4年生でありながら,未だに自動車免許を持っていなかった.

一度仮免に落ち,2日の延泊を経たのち,9月8日に無事卒検に合格した私は夕方,自動車学校を出て,新潟駅前のホテルを予約し,1泊した.

 

そうして,9月9日に至る.

2週間の間,田んぼと田んぼの間に挟まれた宿舎に閉じ込められていた私は,地方都市のど真ん中にいた.

土曜日だった.

行きは高校の友人2人と一緒だったが,そのうち1人は私と一緒に仮免に落ち,先に卒業したもう1人はすでに東京に帰っていた.

一緒に落ちた友人とは一緒に卒業することができた.

その友人と一緒のホテルに泊まったのだが,今日,これから東京で用事があるようで,朝早くチェックアウトを済ませ,始発の鈍行で東京へ帰ってしまった.

別に1人そのままホテルで寝ていても良かったのだが,自動車学校を卒業し,晴れて自由の身となった私は開放感に満ちていた.

起きて,今日1日どこかへ出かけよう,そう思ったのだった.

 

東京へ帰る友人をホームで見送った後,駅前のヴィドフランスで朝食を食べた.

地方都市の駅ビルに必ずと言っていいほど入っているヴィドフランスは,どこか私を安心させた.

ひとまず新潟駅の周辺を散策することにした.

新潟駅には8月23日にも降り立ったのだが,その日着いたのは夜遅くでホテルに泊まるだけだった.

新潟で観光らしい観光をまだ1つもしていなかった. 

 

徒歩圏内で観光できるところを探した結果,萬代橋を見に行くことにした.

スーツケースに3週間分の荷物を詰め込んでおり,移動が大変だったが,萬代橋まで歩いた.20分か30分かかった.

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萬代橋

萬代橋が何のために存在し,そして,なぜ観光資源となっているかについて私は何も知らなかった.ちなみに今調べてもあまり良くわからなかった.

着いて,橋を見て,もと来た道を引き返した.帰りはバスを使った.

 

再び新潟駅前にいた.

新潟駅前ですることはもうないように思えた.

余った青春18きっぷでどこか行こうかと思ったのだが,中々最適解が見つからない.

ヴィドフランスに戻り,時刻表をペラペラめくり,いろいろ考えた.

結果,とりあえず,磐越西線経由で東京に戻ることにした.

途中の駅で降りて気ままに帰ろう,そう思った.

 

ホームに向かう最中,

電光掲示板に目が行った.

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SLばんえつ物語 9:30 会津若松

これだ!!

磐越西線で土休日に運行されているSLばんえつ物語号.

ちょうどよかった.快速なら,指定席券を買えば青春18きっぷを使って乗ることができる.

 

急いでみどりの窓口に向かう.

そこそこ並んでいたため,10分ほど待つ.

列車があっても,指定席に空席がなければ,全車指定席のばんえつ物語号には乗車できない.空席を祈りながら列に並んだ.

指定席券はあった.後々知ったことだが,ツアー客用の貸し切り車両のおこぼれ席だった.しかも窓際.ラッキーだった.

 

時間までNEWDAYSで食料を買い込む.

なにせ終点の会津若松までゆっくり4時間かけて向かう列車だ.

車内販売もあるが,一応念のため.

 

青春18きっぷで改札を通って,ホームに向かうと,しばらくして入線してきた.

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客車を牽引する機関車

EF81がばんえつ物語用の12系客車を牽引してきた.初めて見る.

奥にC57がいる.先頭車両に向かう.

 

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SLばんえつ物語号

 ワクワクしてきた.ワクワクして写真に人の腕が入り込んでるのもわからなくなってしまった.

 

乗車.

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車内

落ち着いた車内だった.

まもなく新潟駅を発車した.

ちなみに,このとき車両には私の他に3人しか乗っていなかった.

ハイケンスのセレナーデとともに車内放送が流れる.

 

しばらくして新津駅に到着.

新津駅では,大量のツアー客が私の乗る車両に乗車してきた.

またたくまに席は埋まり,賑やかになった.

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新津駅にて駅弁の立売

新津駅では駅弁の立売がある.私も買った.

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SLばんえつ物語弁当

駅弁の立売は初めての経験だった.良い光景に出会えた.

しかし,新津駅のホーム標は,行き先がX字になっていて面白い.信越本線羽越本線に,磐越西線が通っている.

 

新津駅を出発したSLばんえつ物語号は,途中駅で様々な催しが行われる.

ホーム上で行われるイベントには,今回どれも参加しなかった.

走行中の車内でも,参加型のじゃんけん大会などが行われた.

これには参加したが,全てダメだった.指定席券を取ることで運を使い果たしたのかもしれない.

それ以外は,車内でずっと車窓を見て座っていた.時には寝落ちた.

車内販売でビールを買いに席を立ったのと,お手洗いに行ったことを除いて,ずーっと座っていた.

気付いたら,終点,会津若松駅に着いていた.

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会津若松駅にてお出迎え

ただ,乗って,車窓を見るだけで非日常感を存分に楽しむことができた.

会津若松駅からは,残りの郡山駅まで普通列車磐越西線に引き続き乗車.

郡山駅からは東北本線で東京を目指し,帰宅した.

実に3週間ぶりの東京だった.

 

将来,新潟駅の高架ホーム完成により,SLばんえつ物語号は新津駅発着となるらしい.*1

今回,新潟駅を発車するこの列車に乗ることができ,いい経験となった.

しかし,全体的に,2週間分の合宿の疲れのため,思うように体が動かず,見て回れなかった.

会津若松では若松城も見たかったのだが,列車の時刻の関係もあって断念した.

次回,訪れる機会があれば,立ち寄りたい.

 

以上.