”2017秋 長瀞紅葉おさんぽきっぷ” -池袋から長瀞へ-
西武線沿線から芦ヶ久保駅までの往復に加え,芦ヶ久保駅から西武秩父駅までと,秩父鉄道線御花畑駅から長瀞駅までの区間が乗り降り自由となる期間限定きっぷだ.
期間は10月28日から11月30日まで.価格は発駅に依るが,池袋駅からなら,2000円.
西武線沿線に住んでいながら,長瀞には一度も足を踏み入れたことがなく,せっかくなので今回,このきっぷを使ってみた.
有効期限はもう過ぎているが,平気で本記事でまとめてみる.
(実を言うと,2000円にちょっと足すだけでフリー区間が三峰口駅まで伸び,対象施設が割引になる”秩父フリーきっぷ”が通年発売されているのでそっちのほうが使い勝手は…多分いい.本記事はその参考がてらに…)
11月19日午前7時半,池袋駅.
前述の通り,私の自宅は西武池袋線沿線なわけだが,わざわざ朝早く起きて一度池袋駅まで逆戻りをする.その理由は今から説明する.
まず,この路線の運行形態について.
西武池袋線は,名称上は東京都豊島区池袋駅から,埼玉県飯能市吾野駅までである.
しかし,運行上は途中の飯能駅で分離される.
飯能駅からは吾野駅を経由し,西武秩父駅までの西武秩父線に直通するかたちで,
「池袋駅-飯能駅」と「飯能駅-西武秩父駅」という分離した運行形態を取っている.
このため,池袋駅と西武秩父駅を一本で繋ぐ特急を除くと,基本的に池袋駅から西武秩父駅に向かう際は飯能駅で乗り換えをしなければならない.
一旦話を戻して,今回の目的地は長瀞である.
長瀞駅に向かう場合,西武秩父線西武秩父駅から秩父鉄道に乗り換える方法と,JR高崎線熊谷駅から秩父鉄道に乗り換える方法が存在する.
どちらも都心からのアクセスは可能だが,西武池袋線沿線住民にとっては前者を選ぶのが自然だ.
この場合,通常は終点の西武秩父駅で下車し,一度ホームを出てから,徒歩で秩父鉄道御花畑駅に向かい,長瀞駅方面の列車に乗る必要がある.
この,西武秩父駅と御花畑駅の間は,徒歩圏内なものの,それでも若干離れているため中々めんどくさい.
・特急を使わない場合,飯能駅での乗り換え
という2点が問題として挙げられる.
ここまで十分に説明したからには,もう薄々お気づきではないかと思うが,それらの問題を解消する列車が存在する.
土休日の7時5分と8時5分,池袋発,長瀞・三峰口行きの快速急行列車である.
4両+4両の8両で池袋を出発し,途中,西武秩父駅一駅手前の横瀬駅にて,4両は長瀞行きに,あと4両は三峰口行きに分離される.
分離後に横瀬駅を出ると,長瀞行きは御花畑駅に,三峰口行きは西武秩父駅に停車し,それぞれ別方向へ舵を切る.
なお,西武池袋線内は急行として,西武秩父線,秩父鉄道線内は各停として運用される.
この列車は観光列車としての側面が強く,列車はボックスシートの4000系が充てられる.
西武池袋線,西武秩父線,そして秩父鉄道を直通するこの列車は,非常に使い勝手が良く,特急よりこちらを選ぶメリットが多いように感じられる.
時を戻して,日曜の池袋駅.
7時5分の列車には乗らず(若干寝るのが遅かった),1時間後の8時5分の列車に乗ることにした.
一度改札を出て,長瀞紅葉おさんぽきっぷを券売機で購入し,そのきっぷで改札を通る.
乗車時間は2時間ちょっと.改札内の売店で食料を買い込む.
ホームへ向かうと,既に多くの人がホームで列車を待っていて,中々人気の列車だということを知る.
座れるかなぁ,と不安に思いながら列車を待ち,8時ちょっと過ぎに入線してきた.
池袋でこの白い車体を見ること自体殆どなかったので,中々テンションが上がる.
無事,窓側の座席を確保できた.
重装備の登山姿の乗客もちらほらあり,多くは軽装のハイキング客.
車内は8割ぐらいの着席率といったところか.
間もなく発車し,途中駅にはほとんど止まらず,西武池袋線内を駆け抜ける.
石神井公園駅やひばりが丘駅で降りる姿もあり,普段使いとして利用する人もいることに気づく.
横瀬駅では長時間停車.切り離しのためである.
向かいのホームには40000系が停車していた.こちらの車両の10倍だ.
さて,いよいよ秩父鉄道線内に突入する.
横目に西武秩父駅を見つつ,通り過ぎるのはなんとなく快感だ.
分離した三峰口行きに思いを馳せる.
乗客はほとんど降りず,このまま長瀞まで共にするのだろうか.この列車の存在意義が十分あることを再確認した.
と思ったら,長瀞駅の一駅手前,上長瀞駅で半分ぐらいが降りてしまった.
あとで知ったことなのだが,あの有名なライン下りにはここで降りても行けるらしい.
終点長瀞駅に到着した.
疲れたので,後の様子はまた別記事にて.
このあとは,宝登山神社を観光したりSLを見物する.他にもいろいろ.
以上.それでは.
(青森帰省の記事も最後まで書けておらず,申し訳ないです.時間見つけていつか書き遂げます)